最初の方にも書きましたが、FP資格は、NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以降、FP協会)と社団法人金融財政事情研究会(以降、金財)が、試験機関に認定されています。基本的には金財が国家資格、FP協会が民間資格という位置づけなのですが、2級FP技能士とAFP資格、1級FP技能士とCFP®資格については、学科試験の相乗りや免除などがあり少々複雑です。双方のホームページで説明されているのですが、お互いの立場からの視点で書かれているため、いまひとつわかりにくいと感じます。
そこで、上位資格までの道のりを整理してみました。
まったく実務経験のない方が、じっくり取り組むのでしたら、3級FP試験からの受験をおすすめします。独学でも合格は可能ですが、受験講座などを受講した方が合格への近道が出来ると思います。
3級合格後は、金財主催の2級試験を受験するか、FP協会主催のAFP認定試験を受験することになります。AFP認定試験を受験するためにはFP協会が認定する研修機関でAFP研修を受講して修了する必要があります。この研修は、6つの分野のカリキュラムを68時間以上かけて学ぶ必要があります。この費用は、だいたい5万円~10万円くらいかかります。
FP協会主催のAFP認定試験に合格すれば、AFP資格と2級FP技能士の資格が得られます。(AFP認定者になるには登録が必要です)
金財主催の2級試験を受験するのでしたら、すでに3級に合格しているため、それ以上の受験資格は必要ありません。受験後、合格すれば2級FP技能士の資格が与えられます。
次はいよいよ最上位資格に挑戦です、FP協会主催のCFP®資格認定試験を受験するにはAFP認定者である必要があります。2級FP技能士の資格では受験することは出来ません。金財実施の1級FP技能士資格試験の方は2級FP技能士資格と1年以上の実務経験があれば、1級認定試験を受験することが出来ます。
晴れて合格すれば、それぞれ、CFP®認定者、1級FP技能士の資格が与えられます。(CFP®認定者になるにはエントリー研修の修了と登録が必要です)
ここまでが、それぞれのゴールとなりますが、CFP®認定試験合格者については、1級FP技能士試験の学科試験は免除されます(CFP®登録しているかは問わない)。実技試験さえ合格すれば、1級FP技能士の資格を得ることが出来ますのでCFP®資格と1級FP技能士のダブルライセンスを目指すのもよいでしょう。
(図の後に文章は続きます)
まとめるとこのようになります。
実務経験のない方が、あくまでも、資格のみこだわるということを前提に、最短でとれるだけの上位資格(1級FP技能士とCFP®認定資格)を取りたいとすると、
FP協会が認定する研修機関でAFP研修を受講して修了する→AFP資格認定試験を受験して合格する→AFP認定登録をしてAFP認定者となる→CFP®資格認定試験に合格する→1級FP技能士資格試験に合格する→3年以上の業務経験を得る→CFP®エントリー研修の修了と登録をしてCFP®認定者となる。
となるかと思います。
お金をかけたくない、国家資格だけで充分というのであれば、
3級FP技能士試験に合格する→2級FP技能士試験に合格する→実務を1年以上経験する→1級FP技能士試験に合格する
となります。
もちろん、すでに実務経験がある方であれば、いきなり2級FP技能士試験、1級FP技能士試験からの受験も可能ですし、ここでご紹介した流れに沿わずに、国家資格、民間資格を別々に段階をおって取っていくことも可能です。
ポイントは、2級FP技能士資格受験の段階で、さらに民間の資格が欲しいかどうかの選択です。この選択次第で、道のりが大きく変わってきますのでよくお考えください。ただ、どんな資格にも共通すると思いますが、資格だけでやっていけるほど甘い世界ではありませんので、資格取得後の継続的な自己研鑽が必要と思います。
※本記載内容は文末の最終更新日において、得られた情報に基づいて書かれています。最新の情報は、該当団体のホームページをご覧ください。また、記載内容に間違いがございましたら、お手数ですが、ご連絡いただければと思います。
最終更新日:2010/12/23